ミャンマー作品

2025年

A KING with a cold smile

王様は笑わない

監督:川端 潤

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僕は2014年よりミャンマーの伝統楽器「サインワイン」を追いかけてきた。ひょんなことから、「ラウェイ」を知ることとなった。ラウェイは素手にバンテージを巻いただけで闘う格闘技であり、ほとんどルールがなく一見喧嘩みたいにも見えるが礼節もある。地元のお祭りなどで試合され、脈々と続き、いわば国技みたいなものかもしれない。試合の時は土着信仰のナッ神を祀り、ヤイという踊りをし、サインワイン楽団が闘いを鼓舞する。

2004年、世界では知られていない未知の格闘技に臨んだ日本人たちがいた。(田村彰敏 山本武晴 新美吉太郎 若杉成次の4選手)映画では田村、山本、西良典、髙森拓也、ラウェイ世界チャンピオンのロンチョーと戦った寒川直喜に軍政下で困難だった当時の試合状況を振り返っていただいた。

それと、最近のローカル試合も撮影した。製作中に再び軍政下となり撮影が一時止まりはしたがそれでも、ラウェイの謎と神秘に少しでも近づこうと試みた作品である。

揺れる大地に1000年のラウェイの謎が解き明かされる。凄身の映像の一撃を!

川端 潤 (監督)

2018年

MANDALAY STAR

ミャンマー民族音楽への旅

監督:川端 潤

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ひょんなことから、というのが、川端映画のキーワードだ。 待望のミャンマーシリーズ第二作、21コの太鼓をつなげた宇宙船のような楽器サンワインを持ち帰ったものの、手に入らなかった外側の木枠を求めて、再びミャンマーのマンダレイへ。メシを食い、酒を飲み、ふらついて、からだに土地の匂いがしみた頃、いつしか異郷の人々の暮らしの中に入り込んでいく。川端のパートナー万琳はるえのカメラは、あけっぴろげで、明るくて、人懐っこい。どこへ行っても、みんなが相好を崩して、そばに寄ってくる。だからこそ、奇跡のように出会ったのだろう、サインワイン楽団の一家と、歌手でもあるピューという女の子に。

紙でこしらえたチープなテントの中、前座のコテコテの漫才がスベリマくるうちに、ちょっと見、アジアの歌姫だったテレサ・テンみたいな少女ピューが登場する。叶わぬ恋のやるせなさを、手振りをまじえながら、永遠のラブソングを切々と歌い上げる。始まった演奏は、昇りつめては、ゆるやかに凪いで、いつ果てるともしれない。これが、生きものの正しいテンポだ。雨のように、水のように、風のように、ゆっくり宇宙の運行につれそって急ごうとしない。

これは、ただの空想。これは、夢。すぐに消えてしまう、ただの夢

ここではないどこか、天がありたっけの色をぶちまけた夕焼けの向こう、それと知らずにパラダイスで暮らす人々の、日々の拈華微笑。明日のことなど犬に食わせろ、オレはこれから旅に出る。トロリと甘美だけれど、さすらいのスピリットに貫かれた、したたかで不敵な映画だ。

佐伯 誠(ライター)

2014年

Beauty of Tradition

ミャンマー民族音楽への旅

監督:川端 潤

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これまであまり日本では紹介されることのなかった手つかずのピュアなミャンマーの伝統音楽を残したいという想いから、2013年の4月から5月にかけての40日間、ミャンマーの最大都市ヤンゴン、その中心部から少し離れた郊外の小さなスタジオに機材を持ち込み、録音、撮影を敢行。

全ての演奏は現地の演奏家によるもので、その収録曲はおよそ100曲にのぼった。世界でも非常に珍しい、またアーカイブとしても非常に価値のある音源CD制作の録音風景の一部始終を撮影した貴重なドキュメンタリー。

サインワイン、フネー、チーなどの楽器の演奏風景を中心に、僧院やヤンゴン芸術大学の若者たち、ミャンマーの正月の水かけ祭りの様子も収められている。映像からはミャンマーの楽器はどの様なもので、ミュージシャン達が如何に考え、悩み、録音していったかが生々しく伝わってくる。

未だ謎に満ちた(or 音楽最後の秘境ともいわれる)ミャンマーの伝統音楽を知ろうというこの試みからは、変貌しつつあるミャンマーの現状も見えてくる―。

木村威夫作品

2009年

黄金花

秘すれば花、死すれば蝶

監督:木村威夫

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みんな元気か!ハチャメチャ老人大騒ぎ!

超重量級アマカラ娯楽編ここに誕生!
陽気な老人達のてんやわんやの大騒ぎ!

一癖も二癖もある老人達の集まる「浴陽荘」。その中の一人、植物学者の牧博士はある日、裏山の泉で長年探し求めていた奇跡の花「黄金花」を偶然見かける。仲間達は今日もたわいのない事で、大騒ぎをしている。そんな中、牧博士はTVの番組でヒマラヤ聖女の傍らに咲く「黄金花」に再び出会うのだった。夢なのか現実なのか…、牧博士の向かった先は、終戦後の焼け野原や、ヤミ市が溢れる謎のワンダーランドだった。ピエロ、盗賊、娼婦、仲間達も陽気に騒ぐ中、牧博士は自分の欲望を曝け出し、大いに酒に酔い、さらには若い頃の自分と邂逅を果たすのだが…。

2007年

馬頭琴夜想曲

 

監督:木村威夫

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日本映画美術界の巨匠『木村威夫』の第3作目。ルルドの奇蹟の泉や、長崎の原爆をモチーフに極彩色の摩訶幻想世界を現出させた、メタフォリカルでアヴァンギャルドな映像世界と多様なジャンルの音楽表現。表現主義者として従来の映画文法を打ち破る衝撃の映像表現は強烈なインパクトを観るものに与える。木村威夫はこれまでに200本以上の映画にて美術監督を務め、鈴木清順や、熊井啓との仕事で知られている。今作で摩訶幻想空間を浮遊するのは、長年木村威夫とタッグを組んできた映画界のカリスマ鈴木清順と世界的ファッションモデルで独自のパフォーマンスを展開する山口小夜子。

2006年

OLD SALMON

海を見つめて 過ぎた時間

監督:木村威夫

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詩岩の中に閉じ込められている老女王、そして黒い装束の女。物語のカギを握るのは『運命の赤いひも』。赤いヒモを司る少女のような白い天使の踊り。黒い装束の女は、洞窟の女王の分身、娘、または過去の自分。華やかなカフェで熱心にヴァイオリンを弾く男に想いをよせる、黒い装束の女と街の女。天使が踊るトーダンス、その時『運命の赤いひも』は託される。そして薄紫のショール。白い天使の祈りは何を意味するのか。ヴァイオリンを弾く男に赤いひもを結びつける天使、その男の前で踊る黒い装束の女、その時すべてー恐怖―を呑みつくしてしまう乳白色の洪水。だれもいなくなった世界で一人残された女王。悲しみにくれる老女王の恨みと嘆きの動きを表す赤い綱の運命的表情がとぐろをまいている。全ては女王の過去の思いでなのか、夢なのか、それとも現実なのか。イメージの連鎖による様々な解釈、観る人によって様々なストーリーが展開される。渾沌とした映像のうねりそれはイメージの純粋な広がりを表現している。そして美術監督ならではの色彩と、豊富な隠喩。例えば、三色ねじり棒、薄紫のショール、赤いヒモ、天使の踊るトーダンス。ストーリーと共に進行している音楽は、場面に合わせて、登場人物が歌い演奏したものだ。クライマックスでは深緑夏代の『私の胸はからっぽなの』が、まるで鎮魂歌のように流れている。

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