静かな太陽を探して (トラベローグ ミュージック)

冬のルーゲン島、バスク、サン・ジャン・ド・リュズ、など各地を旅した時の印象。
旅する時はいつも何か考えている。
内向してしまう。
僕はいつもある強迫観念と焦燥感に苛まされる。
そんな時、地元の飲み屋にとびこむとどうでもよくなってしまう。
そんな繰り返し。
世界は広い...
前回の『失踪者』はモノローグ的世界。
個人作業だった。
今回のアルバムは11名のミュージシャンが参加してくれて
それぞれの個性が色になったと思う。

Reincarnation (流転)がタイトル。
静謐と喧噪。
美と暴力の世界。
駅での人の流れ、海の波音が重なってくる。
錯覚と目眩。
ふっと気がつくと現実が待っている。
いつまで続くのかなと思ったりする。
揺れる心。
そんなのがテーマとなっている。
だけど僕はハッピィエンドが好きだ。

2014年12月17日発売

AP1057
商品番号 AP1057 定価 ¥2500円+税
Reincarnation (リインカーネーション)

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About CD

2014年12月17日発売

AP1057
商品番号 AP1057 定価 ¥2500円+税
Reincarnation (リインカーネーション)
01)  Scenery _情景
02) Cloud_ながれる雲
03)  amour after the rain_雨上がりの情事
04)  Espinho_エスピーニョの祭り
05)  Rugen_半島の冬
06)  Omen_予知
07)  Still Alive_おぼろげな記憶
08)  Incantation_呪文
09)  Requiem_レクイエム
10)  St Juen de Luz_海辺の宿
11)  IBIZA into the Sky_イビサ
12)Choir_クワイヤ

ハイレゾ配信はコチラ
Jun Kawabata
Piano  Mini Moog  Solina  Pianica  Synth, Percussion & Voice

Featuring
類家心平   Trumpet ( 2, 6 ,8)
喜多直毅   Violin ( 3 ,8 )
井上JUJU博之 Soprano sax  Alto Sax Flute ( 4. 9 11 )
荒巻茂生   Double Bass ( 5, 7 , 11 )
本田珠也   Drums ( 5, 7, 11 )
竹内直    Tenor Sax Flute ( 7, 11 )
内海利勝   Acoustic Guitar ( 7 )
万琳はるえ  Vocal &Words ( 7 )
バヤラト   Morin khuur(馬頭琴) ( 1 )
薄井信介   Cello ( 7. 9, 11 )
田島華乃   Violin.Viola ( 9, 11 )

Recorded at Green Bird Studio Pastoral Sound Airplane Studio
Recorded by 安宅秀紀、井口寛
Mixed & Mastered at Airplane Studio
Mixed & Mastered by  安宅秀紀
Design 吉岡渉
Photograph Jun Kawabata

All Music Composed & Arranged  by  Jun Kawabata
陶酔のヌーヴェル・ノマド・ジャズ!
(アルバムによせて)

いきなり、どこか遠いはるかな地の果ての草原に、放り出される・・・。旅情をかきたてるような馬頭琴が、このtravelogueのプレリュードだが、それに続くのは複雑に織られた音のナラティブで、聴いているうちに、いったいどこにいるのか分からなくなるだろう。
写真を撮り、文章を書き、作曲する、というハイブリッドなクリエータ、川端潤のリリシズムは、いっそう深化してミステリアスだ。
よく旅し、よく耽溺し、よく消尽し、ポケットをすっからかんにしたことのある者だけが、眺望できる風景・・・。
堕ちながら、昇っていく・・・、
夢見ながら、めざめている・・・、
という不穏な音楽の贈り物を、travelogue musicという新しい名で称んでみたい。
1ダースの掌篇小説を組み合わせたような、ずっしりとしたlux(贅沢)。
こうなったら、抗うことをやめて、五感をそば立てるて、魂もろとも、うっとり身を浸してしまうしかない。
死すべき存在を、その呪縛から解き放つ、美しくて、残酷で、はかなくて、切ない恩寵だ。
(佐伯誠 文筆家)

ナチュラル

古くて新しい、柔らかくて優しく、身体に馴染む。
原点回帰する事で生まれた新たな世界観、有機農法、生力学的農法で造られた葡萄たちに、極力人の介入無しに造られるワイン。それは自然に身体に馴染み、浸透していく、あえて退化する事で進化した最高のワイン。
いつまでも聴いていられる、自然の一部のような音楽、何にも属さず身体がそのリズムを受け入れていく。だからこそ、伝統を受け継ぎながらも殻を破り、新しい想いで造られたワインとの理想的なマリアージュが生まれる。
フレデリック・コサールの様に明確で
クロルジャールの様にメッセージを託していて
セバスチャン・リフォーの様に挑戦的で
ビネールの親しみやすさ
ルーシーマルゴーの心地よさ
ラディコンの様に独創的
アンドレ・ボーフォールの様な安心感と
プリウーレ・ロックの様な優しさと強さが共存していて、熟成の楽しみまである、そんな最高のワイン達と共にこの音楽とのナチュラルな日常を過ごしたい。
(ソムリエ 大越基裕)

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Booklet

モノローグ(はじめに)

普段ジャズをやらない(できない)僕がジャズミュージシャン達に参加してもらった。
なにか、かたいジャズの呪縛からはなれたかったのだ。
違う局面を切り開きたかったのだ。
ジャズミュージシャンの演奏によるジャズではない音楽、
そのようなものが作りたかったのである。
もっとちがった領域の音楽、新しい領域の音楽、
いろいろな表情を持った音楽、しかも辺境の地を彷徨うような音楽。
秘かな実験的試みもある。
そんな音楽を作りたかったのだ。
うまくできたかは分からない。
このアルバムの曲たちは10年の熟成を経たのもあるし、さっと、できたのもある。
ワインみたいだと思う。 (川端 潤)

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#007

#008

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Story

REINCARNATION

それはパリの路地裏かもしれないし
ヤンゴンのサイクロンで流された水田地帯かもしれないし
アフリカのマラリア蚊がとぶ草原かもしれないし
ハワイのワイキキビーチかもしれない。

風が波音に聴こえる時がある。
木がゆれて
ざわめきが聴こえ
忘れていた断片的な記憶が次第に繋ぎ合わされ
突然、裏道から漂う
忘れていたはずの懐かしい臭いによって
ふと心の何かが喚起され
過去の記憶が蠢きだし
結晶化していく。

REINCARNATION

It may be a back alley in Paris
Or a rice paddy area swan away by cyclone in Yangon
Would be a meadow in Africa where malarial mosquitoes fly
Or a Waikiki Beach in Hawaii

We hear winds sometimes like sound of waves
Trees tremble
Hums of voices can be heard
Forgotten fragmentary memories, gradually been tied and
Suddenly, by sweet old smell floating from a back street
That you thought you have forgotten
Aroused something in heart by chance
Past memories began to wriggle and
Started to crystallize

エスピーニョの祭り

ポルトガルの海辺の小さな町。
ある晴れた日に
葬式を見た。
ブラスバンドが町中をねり歩き
ゆっくりとラッパを吹きながら行進していた。
哀しい風景だった。

Fiesta Espinho

A small town on a beach in Portugal
On a fine day
I saw a funeral
Brass band walked in procession the whole town
Marching slowly playing trumpets
Sorrowful scenery

Rugen (島の冬)

リューゲン島の冬は寒い。
海も凍る。
バルト海に浮かぶこの島から
スカンジナビアはすぐそこだ。
風が吹く人気のない港に
ミュージアムになった
黒い潜水艦がひっそりと停泊している。
潜水艦の上にはユニオンジャックの旗がなびき
クリスマスツリーのイルミネーションが光っていた。
この島にはナチの巨大保養施設があったが
今は廃墟となっているらしい。

冬の夜空は怪しく
大気が唸って
ミドリ色に流れていた。

Winter in an island

Winter in Rugen Island is cold.
The sea would freeze.
From this island floating on the Baltic
Scandinavia is just close by
In a wind blowing harbor where we see no human
Anchoring a black submarine
Now a museum
On the submarine, Union Jack was waving
Christmas tree illumination was shining
There used to be a huge Nazi’s resort facilities in the island
And it is now a ruin.

Night sky in winter was bewitching
The air howled
Drifted in green

Requiem

リスボンの光景
黒人ばかりあつまるロッシオ広場
靴磨きの露天が並ぶ。
葬式会場みたいな広場。
エロ映画館横のレストランで
チキンとビール。
塩気が妙にいい。
突然、ジプシーの女の子が
アコーディオンを弾きながら店に入ってくる。
不思議な演奏。
街頭にはピッチの狂った盲目のピアニカ弾き。
オウムと羊と子犬を座らせただけのサーカスもどき。
リスボンは石畳と坂ばかりで
細い雨が毎日降り続く。
ファドが聴こえてくる。
濃い愛の歌
宿の窓から遠くの丘を見つめ
ふと、落ち目だなと思う。

この世に引き止めているのは煩悩。

夜中に遠く聴こえる
犬の遠吠えにおびえながら。

Requiem

A scene in Lisbon
Plaza de Rossio, gather only black people
Shoe shines are in line
A Plaza like a funeral hall
In a restaurant next to Porno film theater
Chicken and a beer
It’s saltiness was oddly good
Suddenly, a gypsy girl
Came into the restaurant playing accordion
A play of wonder
On street, hear a blind musician playing Pianica which was out of tune.
Only with parrot, sheep and a puppy sitting, it was like a pseudo-circus
Lisbon is stone-paved and slopes everywhere
Slender rain continued raining everyday
I heard Fado
Song of intense love
Looking faraway hills from the hotel window
I suddenly felt my fate was going downward.

It’s the greed that keep me in this world

Hearing at night from far away
Frightening at dog howling in distance

St Juen de Luz

海辺のバスク。
かつては捕鯨をしていたところ。
この町の裏側にある砂浜が好きだ。
犬と走る男。
赤い靴をはいた女の子
日本が放射能に埋まった年の終わり頃
泊まった宿のオヤジからメールが来た。
平気か?
僕はまた行くよと返事をした。
この町の白ワインは格別だった。
貧弱なカキにレモンで一皿食べた記憶が蘇る。

St Juen de Luz

Basque on a beach
Where they did whaling
I like a dune in the backside of this town
A man running with a dog
A girl wearing red shoes
At the end of the year when Japan was sunk under radiation
Received a mail from owner of the hotel I stayed
Are you alright?
I answered “I will come again”
The town’s white wine was specially good
Reminding a plate of scanty oysters with lemon I had.

IBIZA

イビサという謎の響きが好きだった。
町はつまらないが
島は魅力的だ。
ひっそりとした宿があり、
そこにブライアン・フエリー、フレデュリー・マーキュリー、
マイク・オールドフィールド、マドンナが来たそうだ。
プールではモデルのニールセンが乱痴気騒ぎをしていたらしい。
冬の宿は閑散としている。
誰も泊まっていない宿のワイインカーブでは
人の良い従業員がはしからよいワインをあけまくってごちそうしてくれた。

何回も離婚している宿のオーナーは
新しい女と
オーストラリアに釣りに行ってしまったらしい。
部屋の隅にころがっているピアノを弾いていたら
そのピアノはホロビッツが弾いていたやつだと言われた。
それにしてもイビサの空はとびぬけている。

IBIZA

I liked a mysterious sound of IBIZA
The town is boring but
The island is charming
There is a modest hotel
Where Brian Ferry, Freddie Mercury
Mike Oldfield and Madonna visited
Beside pool, supermodel Brigitte Nielsen held a wild gathering so they say
Hotels in winter are dull
In a hotel in a wine cave where I was the only guest
A friendly worker treated me opening good stocked wines in line one by one

Hotel owner who divorced many times
With a new woman
Seemed to go Australia for fishing
When I was playing a piano left at the corner of the room
I was told that it was once played by Horvitz
At any rate, the sky in IBIZA is outrageous

クワイアー

流転と再生
仏塔の町、ヤンゴン
泥色のヤンゴン川はたっぷりと流れる。
近づく車のヘッドライト
照らしだされる犬たち。
犬は眠っている。
ここの犬は皆
仏様みたいにおだやかだ。

蓮の花は汚れた水の中にそだちピンクの花が咲く。
見えない花(invisible Golden Flower)は汚れた時間の中に咲くのかもしれない。

それはパリの路地裏かもしれないし
ヤンゴンのサイクロンで流された水田地帯かもしれないし
アフリカのマラリア蚊がとぶ草原かもしれないし
ハワイのワイキキビーチかもしれない。

Choir

Wandering and recovery
Yangon, a town of pagodas
Mud colored Yangon River flows with ample of water
Head lights of coming close cars
The lighted dogs
They were sleeping
All the dogs here are
Peaceful like Buddha

Lotus flowers grow in dirty water and bloom pink flowers
Invisible Golden Flowers may bloom in a dirty time.

It may be a back alley in Paris
Or a rice paddy area swan away by cyclone in Yangon
Would be a meadow in Africa where malarial mosquitoes fly
Or a Waikiki Beach in Hawaii

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Jun Kawabata

プロフィール

東京都出身。写真家、作曲家、映画プロデューサー。 1986年にエド・ヴァンデル・エルスケンのアシスタントを務める。
写真集『Absolute Elsewhere』『No Matter Where You Go』、『SO FAR』を発表。
前2作はニューヨーク、ロンドンのポール・スミスにて、セレクト販売された。
映画美術の木村威夫監督映画作品、『馬頭琴夜想曲』(鈴木清順、山口小夜子出演)、『海をみつめて』(深緑夏代出演)、『夢のまにまに』(長門裕之、有馬稲子、宮沢りえ出演)、『黄金花』(原田芳雄、松坂慶子出演)、佐藤寿保監督作品『名前のない女たち』、藤本幸久監督作品『One Shot One Kill』、『アメリカばんざいl』の音楽を担当。
また、実験音楽のイベント『CINEMATIC VOICES』のプロデュースも行っている。
最近では、ミャンマーの民族音楽のアルバム『Beauty of Tradition -ミャンマーの伝統音楽、その深淵への旅。- 』、ドキュメンタリー映画『Beauty of Tradition -Under The Sky of YANGON- 』を発表。
旅と焚火が好きである。

失踪者

-Missing Person-

2011年以降、いろいろなことが分かった。
もっと違う力もこの世の中、動かしているのだなと。抗いようない時のながれ、強制的に時はすぎる。
そして、みんな忘れる。
でも、僕は先へ進みたい。
そんな想いで作ったアルバムでもある。

Order

SO FAR

~浮遊のはじまり~

ここではないどこかへ
今はなきヨーロッパの風景とそこで出会った人々、失われた友人への想い、哀しい世界、それらが時間と記憶の中で交錯するおよそ25年に渡る追憶と彷徨の最終章となる『Absolute Elsewhere』、『No Matter Where You Go』、に続くJun Kawabataの三作目の写真集である。

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Beauty of Tradition

-ミャンマーの伝統音楽、その深淵への旅-

バングラディッシュ、インド、中国、ラオス、タイの5ヶ国に囲まれたミャンマーの、18世紀より続く伝統音楽。
サインワインを中心に、ビルマ竪琴や太鼓、歌などによる不思議なオーケストラや、ソロ演奏。
ミャンマー200年前の、古くも新しいラブソングに想いを馳せてみては...

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AIRPLANE LABEL

For all of those who seek for themselves....

Jun Kawabata が率いる音楽レーベル。
Airplane Label はメインストリームの音楽とは一線を画し、とかくマイノリティと見なされがちな周辺部分の良質な音楽にスポットを当てている。
レーベルテーマは「自分探しの旅」で、領域にはとらわれないが、テーマにはこだわりたいと思っている。

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